「水の流れ」を見る!下水道工事でより高い精度の設計・施工を実現

この記事のポイント

下水道の設計・施工においては、水の流れやどこにどれだけの泥がたまるかなどさまざまな現象を把握しておくことが重要です。

従来は、模型の作成や現地での調査によって検証していましたが時間やコストがかかるだけでなく、検証結果を実際の現場で使用する際には、さまざまな条件を調整する必要がありました。
近年下水道の設計・施工においても、コンピュータ上で水や泥の流れを予測する技術が活用されています。
この技術を用いることで、模型の作成や現地での調査にかかる時間を大幅に短縮し、より精度の高い設計・施工が可能になります。

目次

下水道の設計・施工における課題

下水道の設計・施工においては、水の流れやどこにどれだけの泥がたまるかなどのさまざまな現象を把握することが重要です。これらの現象を把握することで、下水道が正常に機能するように設計・施工することができます。

これまでは、模型の作成や現地での調査によって検証していました。しかし、模型の作成には時間がかかるうえ、実際の現場と条件が異なるため、実験結果をそのまま使用することはできません。また、現地調査や調査結果を収集・分析するにも時間やコストがかかることが課題です。

コンピュータ上で水や泥の流れを予測する技術とは

近年下水道の設計・施工において、コンピュータ上で水や泥の流れを予測する技術が活用されています。この技術を活用することで、模型の作成や現地での調査にかかる時間を大幅に短縮し、より精度の高い設計・施工が可能になります。

この技術は、水や泥などの特性を数字で表しルールに従って計算することで、水の流れやどこにどれだけの泥がたまるかなどの現象を正確に予測します。

導入メリット

設計・施工の効率化

模型を作って実験を行うには、模型の作成や実験の準備、実験後の分析などに数ヶ月から1年ほどかかっていました。しかし、コンピュータを使用し水などの動きを予測する場合、模型の作成や調査などが不要となるため、数週間で結果がわかります。

コスト削減

模型を作って実験を行うには、模型の作成や実験の準備、実験後の分析などに数百万円から数千万円の費用が発生していました。しかし、コンピュータを使用し水などの動きを予測する場合、模型の作成や調査などの費用は必要なくなるため、数十万円程度で結果を得ることができます。

安全性の向上

水がどのように流れるか、泥がどのようにたまるかなどの問題を事前に予想することができます。例えば、水の流れが安定していないとき、泥がたまったり水害が起こったりする可能性があります。これらの問題を事前に予測し対策を立てることで、安全な状態を保つことができます。

導入の際に注意すべき点

導入コスト

コンピュータを使用し水などの動きの予測を行うソフトの導入コストや解析を行うための人材の育成コストなどがかかります。ソフトの種類によって、導入コストは異なりますが、数百万円から数千万円のコストがかかるのが一般的です。

また、解析を行うための人材の育成には、数か月から1年程度の期間が必要となります。

技術の習得

コンピュータを使用し水などの動きの予測を行うソフトの操作方法や解析手法などを習得する必要があります。また、専門家のサポートを受けることで、導入のハードルを下げることができます。

予測の精度

予測の精度を高めるためには、実際の現場の状況を正確に反映する必要があります。また、専門家のサポートを受けることで、導入のハードルを下げることができます。

【活用事例】下水道の圧力分布シミュレーション

下水道の圧力分布をシミュレートすることで、マンホール蓋飛散を防止することができます。

複雑な仕様の場合、当初の予測と異なる圧力分布結果となることがあります。これにより、追加の対策が必要となるため、コストが増えたり計画が遅れたりすることがあります。

しかし、3次元コンピュータシミュレーションを使って下水道の圧力分布を再現することで、設計段階での検証や問題の予防が可能となり、マンホール蓋飛散リスクを減らし設計段階での検証や不具合防止が行えます。

お気軽にご相談ください

『CAE解析』という技術を使い、コンピュータ上で水や泥の流れを予測することができます。
この技術を活用することで、模型の作成や現地での調査にかかる時間を大幅に短縮し、より精度の高い設計・施工が可能になります。

『解析のプロ』としてお客様の目的、ご予算、時間等の要望や制約などをお伺いし、「最適な解析の方法は?」「どちらの試作品が良いのか?」「材料は?」などを、お客様と同じチームになった気持ちで考え、最適なご提案をいたします。

はじめは分からないことも多くあると思いますが、お客様と納得してモノづくりを進めていけるよう、解析の技術を使ってお手伝いをさせていただきますので、ぜひお声掛けください。

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