CAEにおける「静的解析」と「動的解析」を徹底比較

この記事のポイント

CAEにおける静的解析と動的解析は、構造物の挙動を分析する上で重要な手法です。それぞれの違いを理解し、適切な解析手法を選択することで、より安全で信頼性の高い構造物を設計・開発することができます。このページでは、初心者の方でも躓かないように、CAE解析を始める前に準備しておくべき情報について、わかりやすく解説します。

目次

静的解析と動的解析とは?

CAEにおける静的解析と動的解析は、構造物の挙動を分析する上で重要な手法ですが、それぞれ異なる目的と特性を持っています。

このブログ記事では、両者の違いをわかりやすく解説し、それぞれの適用例を紹介します。

静的解析と動的解析の具体的な違い

構造物の設計・開発において、CAE解析は必須の技術です。
CAE解析には、静的解析と動的解析の2種類があり、それぞれ異なる荷重条件と時間経過を考慮した解析を行います。

静的解析

静的解析は、時間変化のない荷重が構造物に作用する場合に適用されます。
荷重の種類としては、重力、静荷重、圧力などが挙げられます。
静的解析では、構造物の変形や応力分布を計算し、構造物の強度や安定性を評価します。

動的解析

動的解析は、時間変化する荷重が構造物に作用する場合に適用されます。
荷重の種類としては、衝撃荷重、振動荷重、風荷重などが挙げられます。
動的解析では、構造物の時間経過における変形や応力分布を計算し、構造物の耐振性や耐衝撃性を評価します。

ここまでの情報をまとめると、下記のようになります。

静的解析動的解析
適用対象時間変化のない荷重が構造物に作用する場合時間変化する荷重が構造物に作用する場合
荷重の種類重力、静荷重、圧力など衝撃荷重、振動荷重、風荷重など
解析結果構造物の変形や応力分布構造物の時間経過における変形や応力分布
評価対象構造物の強度、安定性構造物の耐振性、耐衝撃性
解析方法静的平衡方程式を解く動的平衡方程式を解く
計算量比較的少ない比較的多い
適用例橋梁、建物、機械部品など自動車、航空機、地震対策構造物など

静的解析と動的解析の適用事例

静的解析と動的解析の適用例をいくつか紹介します。

静的解析

・橋梁や建築物などの構造物の強度計算
・機械部品の静的荷重に対する耐性評価
・圧力容器などの設計

動的解析

・自動車や航空機の振動解析
・地震や衝撃荷重に対する構造物の耐性評価
・風力発電機のブレード解析

静的解析と動的解析のまとめ

静的解析と動的解析は、それぞれ異なる荷重条件と時間経過を考慮した解析を行い、構造物の挙動を分析する上で重要な手法です。適切な解析手法を選択することで、構造物の強度、安定性、耐振性、耐衝撃性などを評価することができます。

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