CAEモデルの単位系選択は慎重に!

この記事のポイント

CAEソフトウェアでは、材料定数の単位系が統一されていないと、解析結果が正しく得られません。材料定数はヤング率やポアソン比など、文献から引用することが多いため、単位系がバラバラになりがちです。単位系の違いがあると、出力される結果の単位も変わり、設計に反映できなくなります。材料定数の入力時には、解析目的に合わせて単位を統一する必要があり、これを怠ると解析は無意味になってしまいます。

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CAEソフトウェアで解析結果を台無しにしないための必須ポイント

CAEソフトウェアを使う際、単位系の設定は非常に重要です。単位系が統一されていないと、解析結果が完全に無駄になってしまう可能性があります。特に材料定数の入力時には、単位の統一が必須となります。

材料定数の単位系がバラバラだとどうなる?

CAEソフトウェアの解析では、材料の物性値である材料定数(ヤング率、ポアソン比、密度など)を入力する必要があります。これらの値は文献などから引用することが多いのですが、その際の単位系がバラバラになりがちです。例えば、ヤング率がGPa(ギガパスカル)で表記されていたり、MPa(メガパスカル)で表記されていたりと、統一されていません。
ここで単位系が違うまま解析を行うと、出力される結果の単位も違ってしまい、まともな解析結果が得られません。力が正しくN(ニュートン)で表示されないかもしれませんし、応力がMPaではなくGPaで表示されるかもしれません。そうなると、設計に活かせる情報が得られないため、結局のところ解析は無意味になってしまうのです。

ESS400鋼のヤング率を例に見てみましょう

たとえば、SS400鋼のヤング率を205GPaとして解析を行った場合、出力される変位量はメートル単位となります。一方、設計図面はミリメートルで表示されているため、解析結果をそのまま設計に活かすことはできません。ミリメートルに換算する必要があり、作業の手間が増えてしまうのです。
一方で、SS400鋼のヤング率を205,000MPaとして入力すれば、出力される変位量もミリメートル単位となるため、設計に直接反映できます。このように、単位系の統一は非常に重要なポイントなのです。

CAEソフトウェアでは単位系の統一が大事

CAEソフトウェアを使う際は、材料定数の入力時に単位系の統一を徹底しましょう。特に材料定数については、文献から引用した値をそのまま使うのではなく、解析目的に合わせた適切な単位に換算する必要があります。単位系が統一されていなければ、解析結果は信用できないものになってしまいます。

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